«前の日記(■) 最新 次の日記(■)» 編集

SWGエンターティナーズ

-- You ain't heard nothing yet! --

[misc] ゲームの社会的側面: MMORPGにおけるインタラクションパターンに関する研究

_ Mos Symphonia の市長 Alm 氏が、「The social side of gaming: a study of interaction patterns in a massively multiplayer online game」という論文の翻訳を開始しました。素晴らしい。

Mos Symphonia Wiki:ゲームの社会的側面

_ この論文は、SWG のいろいろな場所(カンティーナだとかスターポートだとか)で、どのようなコミニケーションがが行われているかを調査したものです。 カンティーナでの /smile の使用率は 18.13% だとか一生懸命調べていて、学術的素養のない私にはちょっと笑える。

_ 著者の一人 Nicolas Ducheneaut 氏は、学術色の強いゲーム系 Blog TeraNova を書いてる人です。 SWG 初期のメインデザイナー Raph Koster 氏とも親交が厚く、互いの Blog でよく言及しあっているのをみかけます。

_ 調べてみると、この論文の後にもいくつか SWG を取り上げたものがある模様。特に以下の論文は、The social side of gaming の直接の続編みたいな感じ。

_ あと、何度か言及してるけど、Raph Koster 氏の以下の文章は、相互作用を促すシステムという面で SWG が目指したものとその結果を簡潔にまとめていてお勧め。


_ 私にとっての SWG の魅力は、この論文で分析されているような社会活動を促す枠組みににあって、背景世界をスターウォーズという映画から借用しているなんてことは彩りのひとつにすぎませんでした。

_ 大げさな言い方になりますが、SWGはプレイヤー間コミニケーションという面において様々なアイデアが盛り込まれ、MMOを新しい次元に引き上げたゲームだったと思います。

_ 一方でこれらの要素には多くの人が好意的な反応を示しつつも、現実には商業的な成功には結びつかなかったし、今も昔も公式フォーラムで最も活発なのは戦闘に関する話題だったりします。 また、社会活動を促すはずのシステムが AFKer や spammer の台頭を招くことにもなりました(是非はともかく、本来意図とは違う効果を生んだ)。

_ とはいえ、実際に稼動してみてはじめてわかることも多く、ここで紹介されている論文はその最たるものだと思います。

_ SWG で得られた知見が、未だ見ぬ新しいゲームでより力強く花開くことを願ってやみません。

本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]
_ Alm Ore (■ 16:02)

Nicolas の blog とか関連論文とかの商会ありがとうございます。すげー参考になります。
今やってるやつのウケが良かったら、続編にもチャレンジしてみます。
(あ、続編の英語が簡単だったらという条件もつけておく)

_ TrackBack (■ 16:44)

http://enyan.no-ip.com/SWG/index.php?%A5%B2%A1%BC%A5%E0%A4%CE%BC%D2%B2%F1%C5%AA%C2%A6%CC%CC
PukiWiki/TrackBack 0.1
ゲームの社会的側面
  タイトル 原文の書誌情報 訳者による前文 概要 1. はじめに 2. SWG の特徴 2.1 プレイヤー間の相互依存 2.2 場所の重要性 2.3 相互作用のためのシステム 3. 方法 4. SWG における相互作用パターン 4.1 カンティーナ 4.2 スターポート 5. 考察...